理事長挨拶

Message from the president

公益財団法人 中外創薬科学財団 理事長 上野 幹夫 写真
公益財団法人 中外創薬科学財団 理事長
公益財団法人 中外創薬科学財団 理事長 上野 幹夫

このたび永山治前理事長の後任として、理事長に就任いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

本財団は昭和35年(1960年)に、当時の東京大学薬学部石館守三教授と中外製薬(株)上野十藏社長により東京生化学研究会として設立され、以来63年に渡り、研究所の運営や国内並びにアジア地域における研究助成事業を中心に、医学・薬学の進歩発展に貢献してまいりました。平成22年(2010年)には公益財団法人に移行し、さらに平成31年(2019年)には、旧一般社団法人 中外Oncology学術振興会議と合併いたしました。令和4年(2022年)度より創立60周年を機に、公益財団法人 中外創薬科学財団(以下、中外創薬科学財団と略)と名称を変更し、今日に至っております。

中外創薬科学財団は、「トップレベルのサイエンス」「若手研究者の人材育成」そして「グローバルな視点」の3つを新しい基本理念として、これまでの事業を発展的に統合し、「創薬並びに生命科学に関する基礎から臨床にわたる研究を助成・奨励し、かつ研究者の育成及び研究活動の国際交流の推進に努めることにより、この分野における研究の振興を図る」ことを目的としています。「生命の世紀」と言われる21世紀において、最先端技術の進歩とともにライフサイエンスが果たす役割はますます大きくなっております。日本は「科学技術立国」として世界をリードする立場にあり、産官学が一体となって、先端的研究開発とイノベーションを基に、世界中から優れた研究者を惹きつける魅力的な研究環境を整備することが最も重要であると認識しております。石館・上野賞並びにJCA-永山賞の褒章事業、国内外における研究助成事業、国際がんフォーラム(IAAO)等のフォーラム事業を展開する中外創薬科学財団のような公益法人の社会的な意義はますます高まっていくものと存じます。中外創薬科学財団は我が国の研究環境の改善を図り、社会の持続的成長に貢献してまいります。

最後に、本財団の設立以来、事業の発展と推進のためにご尽力賜りました諸先生方の温かいご理解とご支援に心から感謝申し上げます。中外創薬科学財団は、これまでの伝統を基盤としつつ、今後の活動は新たな時代を切り拓く、創薬並びに生命科学に関する独創的な研究の推進および意欲的な若手研究者の育成などを中心とした事業に尽力する事になります。職員一同心を一つにして、未来を志向した取組みへ邁進してまいりますので、引き続き、事業活動にご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

令和5年(2023年)4月