本財団は昭和35年(1960年)に、当時の東京大学薬学部石館守三教授と中外製薬(株)上野十藏社長により、東京生化学研究会として設立され、以来66年に渡り、研究所の運営や研究助成事業を中心に、医学・薬学の進歩発展に貢献してまいりました。平成22年(2010年)には公益財団法人に移行し、さらに平成31年(2019年)には、旧一般社団法人 中外Oncology学術振興会議と合併いたしました。令和4年(2022年)度より創立60周年を機に、公益財団法人 中外創薬科学財団と名称を変更し、時代の流れを捉え、変化し続けております。
本財団は令和4年(2022年)以来、「トップレベルのサイエンス」「若手研究者の人材育成」「グローバルな視点」の三つを新たな基本理念として掲げ、創薬並びに生命科学に関する基礎から臨床にわたる研究を助成・奨励し、研究振興を図ってまいりました。 近年、創薬・生命科学研究を取り巻く環境は大きく変化し、国家政策として創薬エコシステム強化が進められる中、創薬基礎研究の支援や研究人材育成の重要性は一段と高まっております。さらに、物価高や円安といった経済情勢の影響により、助成の実質的価値が目減りする課題への対応も求められています。 こうした状況を踏まえ、本財団では令和8年(2026年度)より、学術研究助成および海外留学助成を中心とした事業拡充を図ってまいります。出捐会社である中外製薬株式会社より出捐金の増額を賜り、創薬の未来を切り拓く多様な生命科学分野の基礎研究支援ならびに研究人材育成を一層強化し、本財団の理念に沿った事業活動のさらなる充実に努めてまいります。
最後に、本財団の設立以来、事業の発展と推進に多大なるご尽力を賜りました諸先生方をはじめ、関係各位の温かいご理解とご支援に、心より御礼申し上げます。本財団は、これまで培ってきた伝統を礎としつつ、創薬並びに生命科学分野における独創的研究の推進と、意欲ある若手研究者の育成を中心に、次代を切り拓く活動に一層邁進してまいります。未来志向の取組みを進めてまいりますので、今後とも変わらぬご指導とご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
令和8年(2026年)4月