令和6年度_2024_助成研究報告集
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ィエーター・Pol II 複合体がリクルートされ,発現が誘導されることが明らかとなってきた.この時,MED26 が遺伝子領域で液滴を形成することによって遺伝子発現を活性化する機構が明らかとなってきた(図 2 参照).そこで,本研究では,MED26 によって形成される液滴が遺伝子発現を活性化させる新規の転写制御機構について解明すること,さらに,この機構が様々な組織幹細胞の増殖から分化への移行(スイッチ)において果たす役割を解明し,MED26 の組織・個体における役割を解明することを目的とした.図2.SEC や LEC の標的遺伝子領域に MED26- メディエーター -PolII 複合体がリクルートされる実験方法(i)In situ ビオチン化法によって MED26 が構成する液滴の構成因子を網羅的に同定する.● In situ ビオチン化法によって,MED26 の液 滴構成因子 を網羅的 に 同定する.本 方法で は,MED26 の抗体を用いて,周辺の(半径 20 nm 以内)タンパク質を in situ でビオチン化する.ビオチン化されたタンパク質を,アビジンビーズを用いて精製し,質量分析計を用いて網羅的に同定する.さらに,ビオチン化タンパク質と共に精製される non-coding RNA やゲノム DNA も網羅的に解明する(図 3 参照).図3.insitu ビオチン化法による液滴構成因子の網羅的同定法の確立― 48 ―

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