図3.骨密度およびマイクロCTによる骨微細構造解析そこで,初代培養破骨細胞を用いてRNA-seqを実施した結果,NK-kBに関連するシグナルが濃縮されていることが明らかとなったため,TNFα投与により炎症環境を惹起した破骨細胞培養系を観察(図4a)したところ,Bub1ΔLysM由来破骨細胞形成が有意に亢進している(図4b, c, d)ことが明らかとなり,破骨細胞マーカー遺伝子の発現も亢進することが明らかとなった(図4e).図4.初代培養破骨細胞以上のことから,Bub1は骨髄マクロファージにおいてTNFα,IL-1βによるNF-κBシグナルの活性化を阻害し破骨細胞分化を抑制することで関節炎病態における骨量減少を抑制することが示唆された2).おわりに本研究は,ゲノムワイド解析による関節リウマチ治療標的の探索を実施し,Bub1を候補因子として同定したが,細胞種特異的遺伝子欠損マウスでは関節炎病態に差を認めなかった.しかしながら,― 38 ―
元のページ ../index.html#40