令和6年度_2024_助成研究報告集
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図2.材質の異なる樹脂を利用した固相担持ヨードニウムイリドの検討・樹脂のサイズ,形状:次にポリスチレン樹脂について,樹脂のサイズを検証した.100-200メッシュ,200-400メッシュで大きな差はなかったが担持量を増やしやすい200-400メッシュのポリスチレン樹脂を選択した.粒子形は球状がよく,フロー系への展開を見据えると,合成途中で破砕されてしまった樹脂破片は,メッシュの細かい篩にかけて除去した上で利用することとした(図3).粒子径は200-400メッシュの範囲内に保つことで再現性を担保しつつ,安価な市販ポリスチレン樹脂を利用できることからコスト面での利点が大きいと判断した.図3.樹脂合成の過程で欠けた細かい破片を“ふるい”で除去したヨードニウムイリド担持樹脂・樹脂へのヨードニウムイリドの担持量:本標識反応は,10-14 mol/L(フェムトM)未満の超極低濃度での化学種の反応であるため,樹脂ロット間のばらつきを極力抑える条件が好ましく,一方で担持量の許容幅が狭すぎると製品化した際の大量合成供給における品質コントロールに難が生じる.以上を踏まえ,再現性よく標識可能であった0.40-0.60 mmol/gを最適範囲と決定した.・リンカー長:樹脂表面からの距離は反応性に対して大きな影響を与えないことが確認された(図4).大量供給する際の合成の容易さ.製品化・市販化する際のコスト面を考慮し.標準的な合成手法で供― 22 ―

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