図 4.中分子化合物ライブラリー 10,000 に対するinsilico ドッキングシミュレーションおわりに現在はこれらの中分子化合物に対する細胞株を用いたスクリーニングを施行しており,ヒット候補化合物が同定され次第,構造活性相関や活性中心の情報を精査し,臨床応用に繋げることが出来ればと考えている.癌・精巣遺伝子の発現は,明確な分子標的薬が存在しないドライバー遺伝子陰性のがん種で高い事が知られている 2).本研究開発で同定される可能性がある新規化合物は,これら癌・精巣遺伝子の集合体である癌・精巣パスウェイを標的としており,これまで治療法が存在しなかったがん種に対する,全く新しい治療方法となる可能性が高い.またその特徴的な組織発現パターンにより,本研究開発で同定されうる新規化合物は,非常に副作用の少ない治療薬になる可能性も高いと考えている.謝 辞ご支援いただきましたご厚意に深く感謝申し上げますとともに,今後も本研究の成果が社会に貢献できるよう,引き続き努力を重ねてまいります.あわせて,本研究に携わった研究室のメンバーにも,この場をお借りして心より感謝申し上げます.図 3.TOP2A と 3 種類の結合タンパク質との結合サイト予測― 210 ―
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