令和6年度_2024_助成研究報告集
196/332

はSLC7A5と相互作用し,SLC7A5のアミノ酸取り込み機能に必須の分子として知られる.細胞極性タンパク質であるLLGL2,そして,SCRIBは細胞質においてSLC7A5-SLC3A2と相互作用し,SLC7A5を細胞膜へと輸送することを明らかにした6).図1.アミノ酸トランスポーターSLC7A5の細胞膜局在制御機序SLC7A5は必須アミノ酸を基質として取り込むことが知られている.そこで,本研究ではSLC7A5の機能亢進における細胞増殖,ならびに,薬剤耐性獲得における分子機序の解明を試みた.実験方法タモキシフェン耐性獲得の評価タモキシフェン抵抗性を数値化するため,MCF−7細胞を用いてタモキシフェンIC50値の算出を行った.具体的には96well plateに7000細胞を播種し,24時間後にアッセイ培地(DMEM/F12, B27, 20 ng/ml EGF)に0 nM, 100 nM, 500 nM, 750 nM, 1 µM, 2.5 µM, 5 µM, 7.5 µM, 10 µM, 50 µMの4OH-タモキシフェンを加えた.4日間培養した後に,CellTiter-Glo 3D (Promega)にて細胞数の定量を行った.PrismによりIC50値の算出を行った.ウエスタンブロット細胞溶解液をSDS-PAGEにて電気泳動し,PVDFメンブレンにタンパク質を転写した後に,抗SLC7A5抗体(Cellsignaling),抗ERK2抗体(Santacruz)を1次抗体として反応させ,HRPが結合した2次抗体(MBL)と反応させた後に,ECL(Thermo)にて発光させ,ChemiDoc(Bio-rad)にて検出を行った.メタボローム解析メタボローム解析は参考文献7)に従い行った.― 194 ―

元のページ  ../index.html#196

このブックを見る