図 3. SMS2 は SFA/MUFA-PC を選択的に加水分解する③ SMS1 および SMSr は DGKζisozyme(DGKζ)と相互作用する:DGKδが PC-PLC と相互作用するという報告から 6),SMS1/2 と DGK(α, β, γ, δ, η, ε, ι, ζ, θ, andκ isozyme)との相互作用を解析した.その結果,SMS2 は DGK との相互作用は認められなかった.興味深いことに,SMS1 は DGKδとの相互作用は認められなかったが,同じく SFA-DG を選択的にリン酸化する DGKζとの相互作用が認められた(図 4).また,SMSr は DGKδに加え,DGKζとも相互作用することが明らかとなった.以上より,SMS1 と SMSr は DGKζと相互作用を介して機能的に連関する可能性がある 7).図 4. SMS1 の C 末端領域と SMSr の N 末端領域は DGK ζと相互作用するおわりに本研究によって SMSr を指標に,さらに他の PLC の同定を試みた.その結果,SMS ファミリーの新たな酵素学的性質とその機能について明らかになった 4, 5, 7).現在,SMS の配列を指標にさらに他の PLC を探索し,2 種の可溶性タンパク質が PLC 活性を有することを発見した(図 1)(投稿中).現在,新発見の可溶性 PLC の酵素学的性質について調べており,近い将来,原著論文にて発表する.― 128 ―
元のページ ../index.html#130