PeptideSequenceP8N-DANDan-SALEEQLKTFLDKFMHELEDLLYQLAL-NH28-DANSALEEQLK(Dan)TFLDKFMHELEDLLYQLAL-NH214-DANSALEEQLKTFLDKK(Dan)MHELEDLLYQLAL-NH226-DANSALEEQLKTFLDKFMHELEDLLYQLK(Dan)L-NH2Table 1. The sequences of the n-terminal of hace2 and the synthesized mutants with the dansyl オロ酢酸:トリイソプロピルシラン:1,2-エタンジチオール:H2O=94:1:2.5:2.5中で2時間樹脂からペプチドを切断した.粗ペプチドに冷エーテルを加えて沈殿させ,遠心分離で集め,エーテルで3回洗浄した.ペプチドは逆相HPLCで精製した.溶出勾配は,水(溶媒A)中0.1% TFA,アセトニトリル(溶媒B)中0.1% TFAで,流速10 mL/minで,0-100 min, 0-100% B; 100-110 min, 100% B; 110-120 min, 100-0% Bとした.P8のN末端,8番目,14番目,26番目のアミノ酸は,RBDと直接相互作用する可能性が低いため,リジンのε-アミノ基を介してダンシル発色団で標識した(Table 1).14番目のフェニルアラニンと26番目のアラニンの標識には,これらのアミノ酸をリジンに置換した.合成したペプチドの特性および純度は,MALDI-TOF-MSおよび分析用逆相HPLC(同じグラジエントと溶出条件を,流速1 mL/min)で確認した.MALDI-TOF MSと逆相HPLC(RP-HPLC)で特性を評価し,さらにペプチドの二次構造を確認するために,円偏光二色性(CD)スペクトルを測定した.SALEEQLKTFLDKFMHELEDLLYQLAL-NH2group (dan)結果及び考察合成したペプチドの逆相HPLCチャートをFigure 1に示す.いずれも,高い純度で生成されていることを確認できた.次に,ペプチドの二次構造を確認するために,CDスペクトルを測定した結果,Figure 2Aに示すように,N-Dan,8-Dan,14-Danではα-ヘリックス構造が乱れていることがわかった.一方,26-DanのCDスペクトルは元のペプチドP8と同等であり,C末端に近いアミノ酸の修飾は二次構造に影響を及ぼさないことが示された.26-DanのFPは,RBD濃度が0から100 nMまで増加するにつれて増加し,50%最大有効濃度(EC50)は51 nMであった(Figure 2B,R2 = 0.95).アッセイ溶液には過剰量の26-Dan(2.5μM)が含まれていたが,FP値はRBD 100 nM付近で飽和に達した.この結果は,26-DanとRBDの協調的結合,あるいはペプチドとRBD,あるいはペプチド同士の非特異的相互作用を示唆している.N-Dan,8-Dan,14-DanはRBD濃度によるFPの変化を示さなかったことから,α-らせん構造の維持がRBDとの結合に必須であることが示唆された.26番目のアミノ酸の修飾は,hACE2のN末端α-ヘリックスペプチドに由来する蛍光セントペプチドセンサーの開発に不可欠であると考えられる.26-DanのFP変化はP8存在下で有意に抑制されたことから,26-Danはオリジナルペプチドと同様の方法でRBDに結合することが示された(Figure 2C).― 28 ―[M…+…H]+…計算値/実測値3236.69/3237.093469.74/3470.393469.74/3470.953450.77/3451.3573526.80/3527.27
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