中外創薬 助成研究報告書2023
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Table 2. 3,3-ジ(ボリル)-1-ブテンとアルデヒドとの不斉アリル化反応求電子剤としてベンズアルデヒドを作用させたところ,アリルアニオンのBの位置でアルデヒドとのボロン-Wittig反応が進行し,3位にボリル基を持つ1,3-ジエンが幾何異性体の混合物として収率82%,E/Z = 12/1で得られました(Table 3).次に,基質一般性の検討を行ったところ,電子的な影響や立体的な影響はあまりなく,いずれも良好な収率で対応する1,3-ジエン6が得られました.しかし,幾何選択性に関しては一般性が見られず,電子供与性の基質を用いた場合と複素環を有する基質を用いた場合に高い選択性を示しました.Scheme 4. 3,3-ジ(ポリル)-1-ブテンとアルデヒドとのアリル化反応Table 3. 1,1-ジ(ボリル)-1-プロペンと様々なアルデヒドとの反応(ii)ボロン-Wittig反応による2-(ボリル)-1,3-ブタジエンの合成― 251 ―

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