同定とその克服法候補の発見5）についても本研究の成果の一部として貢献することができた．また，EGFR治療残存腫瘍の解析のためにマウスEGFR活性化変異のトランスジェニックモデルでの解析や，患者検体を用いた1細胞レベルでの解析なども進めており，包括的に治療残存細胞を明らかにする取り組みを続けている．本研究助成により本格的に開始することのできた治療残存細胞の研究と残存腫瘍からの獲得耐性腫瘍の出現機構，獲得耐性機構の解明と克服法候補の探索研究については，今後さらに研究を継続することで，将来的にはより効果的な治療法の創製につながるものと考えている．本特別研究助成にて開始することができた治療残存腫瘍についての研究を今後さらに発展させていきたい．謝 辞本研究を遂行するには貴重な臨床検体の使用なくしては行うことができませんでした．研究への検体利用を同意いただきました患者様，そのご家族の皆様に心より御礼を申し上げます．また，検体提供に際しご尽力賜りましたがん研究会 有明病院 呼吸器内科の西尾誠人先生および呼吸器内科の医師ならびに関係者の皆様に心より感謝いたします．また， 共同研究においてT細胞受容体のレパトア解析やNGSデータの解析方法ならびに解析結果の解釈ついてなどをご指導いただきましたがん研究会CPMセンター免疫ゲノムプロジェクト（当時）の清谷一馬博士ならびに同研究室の皆様方に心より御礼申し上げます．プロテオーム解析の質量分析やその解析法のご指導などでは，国立研究開発法人 医薬基盤研究所 プロテオームリサーチプロジェクト プロジェクトリーダー 足立淳博士ならびに同研究室の皆様に多大な協力を頂きましたこと深く感謝申し上げます．そして ，がん研究会がん化学療法センター基礎研究部にて共に研究遂行にご尽力いただきましたメンバーの皆様，特に高木聡博士，瀬戸陽介博士，大原智子主任研究助手，竹本愛主任研究助手，高見美穂研究助手，小池清恵研究助手，松本満里恵特任研究助手に心から御礼申し上げます．そして本研究は，公益財団法人 中外創薬科学財団の特別研究助成金なくしては遂行できませんでした．２年にわたって助成いただきましたこと心より御礼申し上げます．引用文献 本研究遂行により本報告書執筆時までに発表することのできた原著論文1. Kondo N, Utsumi T, Shimizu Y, Takemoto A, Oh-Hara T, Uchibori K, Subat-Motoshi S, Ninomiya H, Takeuchi K, Nishio M, Miyazaki Y, Katayama R: MIG6 loss confers resistance to ALK/ROS1 inhibitors in NSCLC through EGFR activation by low-dose EGF. JCI Insight, 8 (24), e173688 (2023).― 198 ―2. Haraguchi M, Kiyotani K, Tate T, Sakata S, Sagawa R, Takagi S, Nagayama S, Takeuchi K, Takahashi K, Katayama R: Spatiotemporal commonality of the TCR repertoire in a T-cell memorymurine model and in metastatic human colorectal cancer. Cancer Immunol Immunothera, 72 (9), 2971-2989 (2023).3. Shimizu Y, Maruyama K, Suzuki M, Kawachi H, Low SK, Oh-Hara T, Takeuchi K, Fujita N, Nagayama S, Katayama R: Acquired resistance to BRAF inhibitors is mediated by BRAF splicing variants in BRAF V600E mutation-positive colorectal neuroendocrine carcinoma. Cancer Lett, 1, 543:215799 (2022).4. Sakashita T, Yanagitani N, Koike S, Low SK, Takagi S, Baba S, Takeuchi K, Nishio M, Fujita N, Katayama R: Fibroblast growth factor receptor 3 overexpression mediates ALK inhibitor resistance in ALK-rearranged non-small cell lung cancer. Cancer Sci, 113 (11), 3888-3900 (2023).
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