図4. 異時性に外科切除を受けた大腸がん手術検体のT細胞レパトア解析から,共通したT細胞クローンが異時性・異所性に腫瘍内にMajorなクローンとして存在おわりに本研究では,がん分子標的薬の進歩に伴い常に課題となってきた獲得耐性の問題について,耐性細胞を生む元となる治療残存細胞についての解析を行った.中でも本報告書ではCRISPRスクリーニングによる治療残存細胞におけるMIG6の関与について詳解した.さらにがん免疫療法に関する治療抵抗性機構を調べるためのモデルとしてがん免疫記憶モデルについての成果を詳述した.他にも,耐性患者由来腫瘍を用いた解析からGSK3シグナルの重要性を発見した研究や3),ALK阻害薬耐性機構としてのFGFR3の重要性4)についてなどの研究,さらにEGFR阻害薬に多剤耐性を示す変異の― 197 ―
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