東京生化学研究会 60周年記念誌
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アジア地域招聘国際共同研究助成事業に携わって (公財)東京生化学研究会が設立60周年を、(一社)中外Oncology学術振興会議も10周年を迎えられたことを心よりお慶び申し上げます。 長い歴史を持つ(公財)東京生化学研究会のTBRF事業のなかで、私はアジア地域招聘国際共同研究助金成事業の選考委員を務めさせていただきました。 初めて参加した8年前は、アジア地域との交流や、若い研究者に日本での研究の機会を支援し帰国後に母国の発展に貢献していただくことも助成の大きな目的であったと思います。 しかしわずかの間に、応募件数は著しく増加していきました。 アジアの国々の著しい発展とともに、最先端の国際共同研究を支援するプロジェクトへと事業も大きく変化し発展していく様子も目の当たりにしました。 助成事業を広く知ってもらえるようにと、石館前専務理事が努めておられたことが結実しつつあると思いました。  贈呈式を兼ねる助成研究報告会と懇親会は、終始なごやかで暖かな雰囲気に包まれ、運営に携わっておられる財団の関係者の方々の心遣いを感じました。 贈呈式では永山理事長が助成研究者一人一人と記念写真に収まり、そのあとも留学生が理事長の周囲に輪をつくって集まり会話を続けている光景が印象的と、委員の方々の話題になりました。 留学生にとって財団の助成事業は経済的に大きな支援であるだけでなく、日本での心の拠り所として、長く記憶されることになると強く感じました。 一昨年度と昨年度はコロナ禍で開催できなかったのは残念ですが、委員会ではWeb開催であっても暖かい空気はそのまま伝わってきました。 これからは(公財)中外創薬科学財団として、いっそうのご発展を願っております。最上 知子(財団現選考委員)国立医薬品食品衛生研究所前部長097東京生化学研究会60周年に寄せて

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