東京生化学研究会 60周年記念誌
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石館光三先生との出会い (公財)東京生化学研究会の創立60周年、まことにおめでとうございます。 貴財団の助成事業に関わらせていただいておりますが、多岐にわたる支援を継続されていることに深く感謝しております。 私が高山廣光先生から選考委員へのご推薦をいただいたとき、石館光三先生が電話をかけてきてくださいました。 「一度お会いしたいから、研究室へ行きます」とおっしゃられてびっくりしました。石館先生のお声を聴いた途端、かつての東大の薬学図書館の書庫に上がっていく階段の上に飾られていた石館守三先生のセピア色の写真が思い出されました。 図書館にこもって論文を探していた時、いつも見上げていたあの写真です。 教授室で石館光三先生に実際にお会いして、「やっぱり、そっくりだ」と思いました。 写真の中の先生が目の前にいるのです。 でも、すごくおしゃれな色あいのシャツを素敵に着こなしていらっしゃって、「かっこいい!」のです。 石館先生は、わざわざ野田まで来てくださって、選考委員のお仕事について気を付けるべきことなどを教えてくださり、緊張気味の私の気持ちをほぐしてくださいました。 おそらく、いろいろなことに慣れていない私のことを心配して来てくださったのだろうと思います。 その後、選考委員会などでお会いすると、いつも「ちびまる子ちゃん!」と声をかけてくださいました。 先生の温かいお人柄と事務局の皆様の細やかな心遣いのおかげで選考委員のお仕事も順調に行えています。 石館先生は退かれましたが、教えていただいたことを大切に、これからも貴財団のお手伝いができたらと思っています。 温かい雰囲気の貴財団がこれからも学生たちや研究者を支えてくださいますよう心から祈念します。高橋 秀依(財団現選考委員)東京理科大学薬学部教授0881960-2020 TBRF-60th CHAAO-10th

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