抗腫瘍薬一覧表 ポケット版の作成経緯第1回はイリノテカン(CPT11)で、宮坂 貞先生(学校法人昭和大学監事・昭和大学名誉教授)とヤクルト本社のグループが受賞しています。 最近では、第4回だと思いますが、PD-1抗体の免疫チェックポイント阻害剤の本庶 佑先生(京都大学名誉教授、2018年ノーベル生理学・医学賞受賞者)が表彰されています。司会 CHAAO事業では抗腫瘍薬一覧表も作っています。 この一覧表の作成にはどのような経緯があったのですか。小川先生 それに関しては実はよく覚えていないのですが、1990年頃に出版社から話が持ち込まれて作ったと思います。 私の記憶ですと、最初は大体40から50の抗がん剤とホルモン剤を取り上げて、それから溶連菌の乾燥菌体であるピシバニール等も入れて、50種類ぐらいの抗がん剤リストだったですね。 それが最近はどんどん増えて150以上はあるでしょうかね。 それで大きくなりすぎて持ち運びできないからというので、ポケット版というのを2016年から作成しました。 実は、初めは色々な会社がスポンサーをしてくださったのですが、徐々に少なくなって困っていた時に、CHAAOの有澤幹雄さん(元CHAAO常務理事)に相談したら、「そのような事でしたら、うちで引き受けます」と言っていただいて現在まで続いています。司会 この「抗腫瘍薬一覧表」は非常に評判が良いと聞いています。 今年の日本癌学会学術総会はパシフィコ横浜においてハイブリッド形式で開かれたのですが、多くの方々がオンライン参加でしたので会場に来た方はそう多くはないのですが、財団の展示ブースにこの「抗腫瘍薬一覧表ポケット版」を山積みにしておきましたら、来られた方は全員持っていかれたそうです。永山理事長 まだポケットに入るのですか。小川先生 はい。 小さいポケット版というのを作りまして、厚みは増えましたがポケットに入ります。 実は、その後抗生物質も同様な一覧表が作られています。 藤田 浩先生(鶴見大学歯学部)が、「僕は先生のモノマネをしました」と言っていたのを覚えています。 愛着がありますから、続いているのをありがたく思っています。司会 CHAAO事業としてはもう一つ、日本がん患者会会議(Forum for Japan Cancer Patients: FFJCP)があります。 これも記録集が出ていますが、CHAAOがこれに携わることになった経緯も何かご存知でしょうか。次ページにつづく→049
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