東京生化学研究会 60周年記念誌
126/222

(一社)中外Oncology学術振興会議(CHAAO)の思い出CHAAO創立10周年おめでとうございます。 私がCHAAOの設立に動いたのは、「がんユニット長」に就任した平成20年(2008年)夏、永山社長(当時)から「がん領域でも骨領域にあるBone Forumのように世界的ながん研究者から認知されるような活動を考えて欲しい」との要請を受けてのことでした。 今後がん領域において、国内外のオピニオンリーダーから高く評価される企業となるとの強い思いからのお話でした。 私は過去骨関節領域を専門に担当して来て、Bone Forumについては熟知しておりましたが、就任間もない私としては、がん治療全般の知識不足で何から手を付けるか、頭を抱えてしまったことを強く覚えております。 やるからには、ありきたりのフォーラム開催ではなく、フォーラムとして啓蒙、教育など明確なメッセージを伝えられるプログラムの企画を行い、、我国のがん治療の発展に貢献出来る活動をする社団法人を設立することとしました。 早速、がんの社会貢献活動の他社事例や財団や社団での活動形態を調べ、製薬企業で行われていないがん治療の発展・向上に貢献する活動をまとめていきました。 平成20年(2008年)年末、当時中外製薬(株)の社外取締役であった尾形悦郎先生(癌研究会附属病院院長)に相談し、ご推薦いただいた小川一誠先生、吉田光昭先生に加わって頂きフォーラムの骨格作りの打合せをいたしました(後に小川先生、吉田先生はCHAOOの理事に就任)。 その結果、フォーラムの顔としてがん領域の世界的な研究者で当時Massachusetts General Hospital(MGH)教授のBruce. A. Chabner先生にお願いし、Europe代表はChabner先生の推薦で決めようとなりました。 日本の代表は上田龍三先生や当時最先端の研究であったALK融合遺伝子を発見された間野博行先生等に依頼することとなりました。 各先生方への交渉は中外製薬(株)カスタマーリレイション部の北湯口 昇さんの協力により、Chabner 先生はじめがん領域で日本を代表する先生方にフォーラムのAdvisory Board Memberに就任いただくことができました。 田中 明生中外製薬(株)元執行役員1241960-2020 TBRF-60th CHAAO-10th

元のページ  ../index.html#126

このブックを見る