東京生化学研究会 60周年記念誌
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(一社)中外Oncology学術振興会議(CHAAO)創設期 平成21年(2009年)10月に創立されたCHAAOは最初の6か月間で、理事会(永山治理事長、小川一誠、吉田光昭理事)の下、事務局長の斎藤敬司と財務の遠藤徹が中外側窓口の田中明夫と協力して、法人組織としての体制を整えつつ、北湯口昇および山崎守博が学術担当として国際がんフォーラム(IAAO)顧問委員会を結成し、平成22年(2010年)3月のキックオフIAAOを開催した。 翌月、私は常務理事として実務責任者となり、IAAOをCHAAOの特徴的活動とすべく、革新的新薬に焦点を当て、基礎・初期臨床研究で著名な講師を、テーマを決めて全世界から招聘することに努力した。 当時の日本では分子標的薬の黎明期であり、中外製薬(株)もそういう新薬で先陣を切っていた。 本格的IAAOは平成23年(2011年)7月に開催され、日本全国から200名余のがん治療第一人者が熱心に聴講された。 「これだけの講師を招聘できるのは、さすがに中外だ」という参加者の言葉に励まされた。 がん新薬承認や新エビデンスに基づく標準治療法の改訂が続き、これら情報の全国均てん化が課題とされていたので、シンポジウムを地方に広める構想の立案もした。 IAAOの講演集を作成し、その後CHAAO刊行物となった抗癌剤一覧表(小川一誠愛知がんセンター名誉総長監修)と共に、シンポジウムや学会での配布は、CHAAOの活動に役立った。 次の3年は職員一名増で、財務は渡辺由美子、IAAOや二次医療圏での学術講演など学術支援活動は長谷川裕高、吉田憲彰が強化した。 また、平成19年(2007年)のがん対策基本法に患者のがん政策立案参画が明記され、その支援として、患者会交流の場、FFJCP、を立ち上げ、WHOの治療に於ける患者関与提言書の翻訳・配布を、中礼絹世、竹内沙紀が新事務局長加藤成尚の下で行い、活動は総合的になった。 今後新しい体制で、新たなステージでの活躍を期待しています。有澤 幹雄(旧CHAAO*元理事)ARISCICO Pharma ConsultingManaging Director1221960-2020 TBRF-60th CHAAO-10th

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