東京生化学研究会 60周年記念誌
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東京生化学研究会創立60周年に寄せて (公財)東京生化学研究会が創立60周年の大きな節目を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。 本財団の60年の歴史の中で、医薬品の独創的研究、そして新薬の開発において果たした役割は甚大なものと思います。 設立の理念である「薬物治療並びに新規医薬品の創製に関する基礎的及び応用的研究」を推進するために、研究活動を助成し、日本のみならず、アジア地域の研究者の活躍に大きな貢献をしています。 私は、アジア地域招聘国際共同研究助成金の選考委員として、活動の一端に関わらせていただきました。 この助成金事業は、アジア地域の研究者を招聘し、日本の大学、研究機関において研究活動を推進するものです。 アジア地域における医学・薬学研究を活性化し、アジアから医学・薬学の新しい潮流を作ることに大きく寄与しております。 本財団理事長である永山治様の「私の履歴書」が日経新聞に令和3年(2021年)8月に連日掲載され、毎日感動を持って拝読させて戴きました。 平成4年(1992年)に45歳という若さで中外製薬(株)の社長に就任され、令和3年(2021年)の本日に至るまでの実にスケールの大きい人生が生き生きと描かれており、多くの示唆が含まれていました。 締めくくりの回では、「リーダーには一人ではなれない」、「この人なら付いていこう、と思わせる信頼こそ大切」と述べられています。 また、若い幹部に向かい「夢を持ってほしい」という言葉を送っています。 永山様の強い思い、理念が具現化され、魂が込められているのが、本財団であることも強く感じました。 本財団が、次の50年、100年もさらに発展され、そして、日本、アジアにおける医学・薬学の研究により一層貢献されていくことを心より祈念しております。天谷 雅行(財団元選考委員)慶應義塾大学常任理事1121960-2020 TBRF-60th CHAAO-10th

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